住宅新築の予算を考える

住宅を新築する場合に、最重要な検討テーマとしてあるのが工事予算です。

住宅新築に係る費用は、工事費以外に融資や登記関係の諸経費、工事には含まれていない家具などの購入費用、そして引っ越し費用などがあります。

建主さんの頭の中には、これらのもろもろかかるだろう費用がありますので、工事費にはいくらまで というおおよその予算を立てるものです。

ところがこのおおよその予算が大きくくるってしまい、計画が進まなくなってしまうことがあります。

予算がくるってしまう原因には

  • 予算に比較して要望が高すぎる
  • 予算を無視した設計が行われる

と、二通りあるのですが、一方は建主さんに原因があり、もう一方は設計者に原因があるわけです。

ここでは、予算がくるってしまうことの背景などを考えながら、予算どおりにまとまるヒントなどをお話します。


建主さんの傾向としては、本当の予算を言いたがらない!
というのがあります。

気持はわかります・・・つまり、本当の予算を言ってしまってから、更に追加の要望が出た場合に予算が足りなくなってしまします。
そんなことを考えて、予算は少なめに言う!

こんなことなのですが、設計者の立場から言いますと、あとから予算が増えるた時に『最初から言ってくれるといいのに』と思ったりします。

設計の初期の段階では、予算に合うようにおおまかなアウトラインを設定します。
そして、住宅の規模とか仕上・設備の仕様をある程度決めながらプランニングしていきます。

設計の目的は、建主さんの要望と予算のバランスをうまくとることですが、提示された予算は『絶対なもの』という前提で進めていきます。
ところが結果的に予算がオーバーしてしまい、どこを削るかを検討した結果・・・建主さんから『予算を増やします』と言われると、結果はオーライなのですが、やはり無駄な時間と労力を使うことにもなります。

できれば、本当の予算を最初から言ってほしいというのが設計者の本音です。

建主さんの本当の予算とは、単独で工事予算があるわけではなく、諸費用やその他の費用との関連で決まりますので、引っ越し費用も含めた総体予算を初めから設計者と打ち合わせをし、共通の認識を持っておくことが大切です。


設計者の中には、予算をあまり考えずに自分の作りたいものを設計するという人もいます。
『予算はどうせ合わないのだから、最終的に調整すればよい』などと考える人です。
調整の方法にもいろいろあって、設計内容を変えずに、工事を行う工務店に無理やり予算を合わせさせる・・・こんな乱暴な方法です。

この調整がうまくいかなくなると、建主さんに予算アップや設計内容の変更を要求してきます。
困ってしまうのは建主さんなのですが、提出された見積書と格闘するのは設計者の仕事です。

建主さんの要望以外に、設計者の要望によって予算が膨らんでいないかどうか、最近はやりの 仕分け をやってみるのも方法です。

この点、ハウスメーカーは予算どおりに納まりやすい積算システムにもとづいて設計を行うやり方をとっていますので、予算のことであまり悩まずにすむのはハウスメーカーです。