梅雨の時期の建築工事

じめじめとした梅雨の時期の建築工事について不安に思う方がおられます。
今日は梅雨期の工事についてお話します。

木材の大敵が水分であることは皆さんご存知ですが、具体的にはどのような状態が木材にとって悪いのかと言うと、含水率が高い状態、つまり乾燥されていない状態です。

木材の含水率は、木材に含まれる水の重量を木材そのものの重量で割ったパーセンテージで表します。
例えば1kgの木材に1kgの水分があると 含水率は100%となるわけです。

木材の望ましい含水率は、構造部材で15%以下とされており、含水率が20%を超えると、木材の強度は低下し、腐朽のもとになってしまいます。

では、仮に現場に納入された構造部材の含水率が15%とし、これが20%まで上昇するためには、1kgの木材の場合には50gの水分が沁みこんだ状態となります。

例えば、10cm角、長さ2.7mの柱の重さは27kgです。5%の含水率上昇には、1,350gつまり1,350CCの水が沁みこんだ状態です。

この柱が横に置いてあったとします。この柱に水が沁みこむ量を分かりやすくイメージできるようにまず、柱の表面積を計算します。表面積は雨が降ってくる上面の面積です。

柱の上面の面積は 10cm×270cm=2,700平方cmですが、この柱の表面に1cm の雨が溜まったとします。
その雨の量は・・・・・2,700CCです。
ちょうど含水率を5%アップさせるのに必要な水の量の半分です。

つまり、柱を横にした状態の上面に5mmの雨が降り、流れることもなくずっと滞留して、その水がすべて柱に吸収されると、含水率は5%アップするのです。

実際にはこのようなことは現場では起きません。
降った雨はすべて流れ落ちていき、5mmもの量の水がすべて柱に吸収されるようなことはありません。
多少の雨の吸収はありますが、30日間しかも24時間絶え間なく雨が降ることもありません。
雨が止み、風が吹くと木材は乾燥していきます。

雨が降って濡れ、風が吹いて乾燥する。この繰返しを梅雨の期間はしているものです。

そんなことで、梅雨時の建築工事をあまり心配することはありません。