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工事担当は本当に現場を管理しているか

目隠し

工事管理をする担当者は毎日現場を見に行くもの、このように誰もが思うものですが、ほとんど現場に行かずに工事が完了するケースが実はあります。良い悪いは別としてそんな現実があるのです。

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工事管理担当者が現場を管理しなくても工事が進む訳

地鎮祭が終わりいよいよ着工となりますが、フットワークのよさそうな少しやせ型の工事担当者がつきました。
さて、この工事担当者はきちんと現場を管理してくれるのでしょうか?

工事担当者は、営業マンと違ってサボらないものです。それでも、現場にほとんど顔を出さず、着工時と引渡し時の2回しか現場に来なかった・・・・・こんな工事担当者もいるものです。

たった2回しか現場に来ない・・・その理由と、それでも現場はキチンと動く理由・・・があるのです。

工事担当者はサボらない

年間に80棟の現場を持っていた工事担当者がいました。
チョッと面倒なのですが、算数の問題です。

1棟あたりの平均現場稼動日数を70日とすると、年間80棟の場合は、延稼働日数=5,600日・棟となります。
年間の働く日数を230日、1日あたり、現場に行ける棟数を5棟とすると・・・・

5,600 ÷(230×5)=4.8695回
これが、1棟あたりの現場に行ける回数となります。
平均では5回も行けない計算となります。

中には難しい現場があって、毎日のように行かなければならない物件があると、この 4.8695回すら行けずに、着工時と引渡し時の2回だけ・・・とこんな事になってしまうのです。

決してサボっていて、2回しか行かないわけではありません。物理的に行けない状態となってしまうのです。

工事担当者がいなくても現場は大丈夫

住宅の新築工事は、住宅会社によって作業内容と手順が決っています。
標準的な在来木造工法の工事工程と担当する協力会社を表にすると、下のようになります。

工事内容 協力会社や職人さん
遣り方 基礎屋さんまたは大工さん
杭工事 杭打屋さん
基礎工事 基礎屋さん
天端均し 左官屋さん
土台敷 大工さん
防蟻処理 防蟻専門屋さん
建て方 大工さん
屋根下地 大工さん
屋根工事 板金屋さんや屋根屋さん
躯体工事 大工さん
外装工事 外壁屋さん
ユニットバス組立 ユニット屋さん
内部工事 大工さん
断熱工事 断熱屋さん
配管工事 設備屋さん
配線工事 電気屋さん
内装工事 内装屋さんやタイル屋さん
設備仕上 設備屋さんや電気屋さん
外構工事 外構屋さん
美装工事 美装屋さん

いろんな業種の職人さん達が、手順にしたがって仕事をするのですが、現場に入るタイミングなどは、職人さんの方がよく知っているわけです。

また仕事の内容も、普段はやらない特殊な仕様の住宅以外・・・いつものパターン=標準仕様であれば決っていますので、工事担当者の指示が無くても現場の作業は行っていけるものです。

こうして、工事担当者が2回しか現場に来ない住宅でも、無事に工事が終わり引渡しとなるのです。

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