大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法の重要事項説明

人口の密集する大都市圏では住宅や住宅地不足の解消は大きな課題であり、昭和50年に住宅地開発促進の為成立したのが「大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法」です。ここでは大都市法について、重要事項説明書におけるポイントについて解説します。

重要事項説明で必要な「大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法」の項目は以下の部分です。

  • 土地区画整理法の準用-第八十三条
  • 土地区画整理促進区域内においての建築行為等の制限-第七条第一項
  • 住宅街区整備促進区域内においての建築行為等の制限-第二十六条第一項
  • 住宅街区整備事業の建築行為等の制限-第六十七条第一項

大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法最終更新:平成29年5月12日公布

大都市法の目的

この法律の通称は「大都市法」といい、対象地域は首都圏、近畿圏、中部圏の大都市地域であり、具体的には以下の都市が対象となります。

  • 東京都特別区
  • 武蔵野市
  • 三鷹市の一部
  • 横浜市の一部
  • 川崎市の一部
  • 川口市の一部
  • 大阪市
  • 京都市の一部
  • 守口市の一部
  • 布施市の一部
  • 堺市の一部
  • 神戸市の一部
  • 尼崎市の一部
  • 西宮市の一部
  • 芦屋市の一部
  • 中部圏開発整備法第二条第三項に規定する都市整備区域

これら大都市地域において、住宅及び住宅地の供給をする為に、土地区画整理促進区域及び住宅街区整備促進区域を都市計画に定め、土地区画整理事業と住宅街区整備事業を行うことがこの法の目的です。

制限の内容

「大都市法」には、不動産取引で土地や建物を取得する人に対する制限があり、その内容を説明しなければなりません。

土地区画整理法の準用-第八十三条
住宅街区整備事業においては土地区画整理法第三章第三節から第七節までの規定を準用することとしています。
土地区画整理法第三章第三節から第七節までの内容は以下のとおりです。

  • 仮換地の指定(第九十八条―第百二条)
  • 換地処分(第百三条―第百八条)
  • 減価補償金(第百九条)
  • 清算(第百十条―第百十二条)
  • 権利関係の調整(第百十三条―第百十七条)

この中の第九十九条第一項及び第三項並びに第百条第二項が、重要事項説明で説明すべき内容になります。
ここの部分の解説は『「土地区画整理法」に関して説明すべき重要事項と法律の背景』をお読みください。

「土地区画整理法」に関して説明すべき重要事項と法律の背景
土地区画整理事業中の不動産売買では、土地区画整理法による制限や規定の説明が必要です。 全147条まである分量の多い法律ですが、重要事項説明で必要な部分はわずかです。ここでは土地区画整理法の解説をします。 重要事項説明...
建築行為等の制限
土地区画整理促進区域内、住宅街区整備促進区域内、において同じような建築行為等の制限を定めています。

第七条 土地区画整理促進区域内において土地の形質の変更又は建築物の新築、改築若しくは増築をしようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、都府県知事(市の区域内にあつては、当該市の長。次項及び次条において同じ。)の許可を受けなければならない。ただし、次に掲げる行為については、この限りでない。
一 通常の管理行為、軽易な行為その他の行為で政令で定めるもの
二 非常災害のため必要な応急措置として行う行為
三 都市計画事業の施行として行う行為又はこれに準ずる行為として政令で定める行為

第二十六条 住宅街区整備促進区域内において土地の形質の変更又は建築物その他の工作物の新築、改築若しくは増築をしようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、都府県知事(市の区域内にあつては、当該市の長。次項において同じ。)の許可を受けなければならない。ただし、次に掲げる行為については、この限りでない。
一 通常の管理行為、軽易な行為その他の行為で政令で定めるもの
二 非常災害のため必要な応急措置として行う行為
三 都市計画事業の施行として行う行為又はこれに準ずる行為として政令で定める行為

第六十七条 次に掲げる公告があつた日後、第八十三条において準用する土地区画整理法第百三条第四項の規定による公告がある日までは、施行地区内において、住宅街区整備事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更若しくは建築物その他の工作物の新築、改築若しくは増築を行い、又は政令で定める移動の容易でない物件の設置若しくは堆積を行おうとする者は、都府県知事(市の区域内において個人施行者若しくは組合が施行し、又は市が第二十九条第三項の規定により施行する住宅街区整備事業にあつては、当該市の長)の許可を受けなければならない。
一 個人施行者が施行する住宅街区整備事業にあつては、その施行についての認可の公告又は施行地区の変更を含む事業計画の変更(以下この項において「事業計画の変更」という。)についての認可の公告
二 組合が施行する住宅街区整備事業にあつては、その設立についての認可の公告又は事業計画の変更についての認可の公告
三 都府県又は市町村が第二十九条第三項の規定により施行する住宅街区整備事業にあつては、事業計画の決定の公告又は事業計画の変更の公告
四 機構又は地方公社が第二十九条第三項の規定により施行する住宅街区整備事業にあつては、施行規程及び事業計画についての認可の公告又は事業計画の変更についての認可の公告

「第七条」は土地区画整理促進区域内での制限、「第二十六条」は住宅街区整備促進区域内での制限、「第六十七条」は制限の期間の始期を施行者ごとに定めたものです。
ポイントは、赤のアンダーラインの部分です。

制限の内容は、対象不動産が所在する地域と施行者によって、該当する事項を説明しなければなりません。

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