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「公有地の拡大の推進に関する法律」に関して説明すべき重要事項と法律の背景

土地の取引に関し届出を義務づけしている法律として「国土利用計画法」はよく知られていますが、他にも届出を義務づけしている法律があります。
ここでは「公有地の拡大の推進に関する法律」について重要事項説明で説明すべき内容について解説します。

「公有地の拡大の推進に関する法律」で説明すべき内容は、第四条第一項及び第八条です。

(土地を譲渡しようとする場合の届出義務)
第四条 次に掲げる土地を所有する者は、当該土地を有償で譲り渡そうとするときは、当該土地の所在及び面積、当該土地の譲渡予定価額、当該土地を譲り渡そうとする相手方その他主務省令で定める事項を、主務省令で定めるところにより、当該土地が町村の区域内に所在する場合にあつては当該町村の長を経由して都道府県知事に、当該土地が市の区域内に所在する場合にあつては当該市の長に届け出なければならない。
一 都市計画施設(土地区画整理事業(土地区画整理法(昭和二十九年法律第百十九号)による土地区画整理事業をいう。以下同じ。)で第三号に規定するもの以外のものを施行する土地に係るものを除く。)の区域内に所在する土地
二 都市計画区域内に所在する土地で次に掲げるもの(次号に規定する土地区画整理事業以外の土地区画整理事業を施行する土地の区域内に所在するものを除く。)
イ 道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第十八条第一項の規定により道路の区域として決定された区域内に所在する土地
ロ 都市公園法(昭和三十一年法律第七十九号)第三十三条第一項又は第二項の規定により都市公園を設置すべき区域として決定された区域内に所在する土地
ハ 河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第五十六条第一項の規定により河川予定地として指定された土地
ニ イからハまでに掲げるもののほか、これらに準ずる土地として政令で定める土地
三 都市計画法第十条の二第一項第二号に掲げる土地区画整理促進区域内の土地についての土地区画整理事業で、都府県知事が指定し、主務省令で定めるところにより公告したものを施行する土地の区域内に所在する土地
四 都市計画法第十二条第二項の規定により住宅街区整備事業の施行区域として定められた土地の区域内に所在する土地
五 都市計画法第八条第一項第十四号に掲げる生産緑地地区の区域内に所在する土地
六 前各号に掲げる土地のほか、都市計画区域(都市計画法第七条第一項に規定する市街化調整区域を除く。)内に所在する土地でその面積が二千平方メートルを下回らない範囲内で政令で定める規模以上のもの
(土地の譲渡の制限)
第八条 第四条第一項又は第五条第一項に規定する土地に係る届出等をした者は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に掲げる日又は時までの間、当該届出等に係る土地を当該地方公共団体等以外の者に譲り渡してはならない。
一 第六条第一項の通知があつた場合 当該通知があつた日から起算して三週間を経過する日(その期間内に土地の買取りの協議が成立しないことが明らかになつたときは、その時)
二 第六条第三項の通知があつた場合 当該通知があつた時
三 第六条第二項に規定する期間内に同条第一項又は第三項の通知がなかつた場合 当該届出等をした日から起算して三週間を経過する日

公有地拡大推進法最終更新:平成28年4月20日

公有地の拡大の推進に関する法律の概要

公有地の拡大の推進に関する法律は略称「公有地拡大推進法」と言います。

この法律の目的は、都市の健全な発展と秩序ある整備を促進するため必要な土地の先買いに関する制度の整備、地方公共団体に代わつて土地の先行取得を行なうこと等を目的とする土地開発公社の創設その他の措置を講ずることにより、公有地の拡大の計画的な推進を図り、もつて地域の秩序ある整備と公共の福祉の増進に資することを目的とする。とされています。

条文は冒頭に掲載したとおりですが、施行令や他の法令とも併せて読まないと意味が理解しづらいので、分かりやすく表現を変えてまとめてみます。

土地を譲渡しようとする場合の届出義務

法第4条第1項では土地を有償で譲渡する場合は、都道府県あるいは市長に届出をしなければならないと定めています。届出の義務は所有者であり対象となる土地は以下のとおりです。

  1. 都市計画施設の区域内にある土地
  2. 道路、都市公園法、河川予定地などの区域内の土地
  3. 「大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法」による土地区画整理促進区域内の土地区画整理事業区域内の土地
  4. 「大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法」による住宅街区整備事業住宅街区整備事業区域内の土地
  5. 生産緑地地区の区域内の土地
  6. 都市計画区域内の一定規模以上の土地(市街化調整区域の土地を除く)

面積によって届出の義務がない場合もあり、面積の指定は以下の通りです。

  1. 都市計画施設の区域内にある土地は200㎡以上
  2. 道路、都市公園法、河川予定地などの区域内の土地は200㎡以上
  3. 生産緑地地区の区域内の土地は200㎡以上
  4. 市街化区域の土地は5,000㎡以上
  5. 「大都市地域における宅地開発及び鉄道整備の一体的推進に関する特別措置法」に定める重点地域の区域内の土地は5,000㎡以上
  6. 市街化区域及び市街化調整区域以外の土地は10,000㎡以上

土地の譲渡の制限

法第4条では届出に関する定めですが、法第8条では譲渡に関する制限について定めています。
届出をした土地の譲渡については、届出から一定期間譲渡が禁止されます。

公有地の確保という観点から、届出の必要な土地については市町村が買取りをするケースがあります。
法第8条1号では、市町村が買取りを検討する場合を想定し、買取り協議を所有者とする場合は所有者に対しその旨を通知します。通知があった場合は通知から3週間を協議期間とする為、通知から3週間は禁止されます。また、協議が成立しない場合は不成立が明らかになるまでは禁止されます。

届出があっても買取りをしない場合は、その旨を所有者に通知しますが、譲渡はこの通知が来るまでは禁止されます。

市町村から何の通知もない場合も想定され、その場合は届出から3週間は譲渡が禁止されます。

以上のように3週間という期間を定めていますので、届出は譲渡を行う3週間前にしなければならないことになります。

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