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リフォーム済中古住宅は購入する前にデメリットを理解して慎重に判断する

リフォーム済中古住宅を検討する場合、デザインや住宅設備などに目がいきますが、購入するかしないかの判断にはもっと別の視点で検討すべきです。あと何年住めるのか? 寿命はどのくらいあるのか? 耐震性能は大丈夫か? 省エネルギー性能はどうなのか?

リフォーム済中古住宅は購入する前にデメリットを理解して慎重に判断する

リフォーム済物件は以前の状態がわからないので、なにか不具合やトラブルがあった物件でも隠されてしまいます。これがリフォーム済の大きなデメリットですが、隠されてしまったものを明らかにすることは出来ません。しかしある程度予想することはできるのです。

リフォーム済中古住宅の種類

中古住宅には2種類あって売主が不動産会社の場合と一般個人の場合です。

リフォーム済中古住宅のほとんどは売主が不動産会社(宅建業者)で、再販売を目的に中古物件を買取りしリフォームするので新築並みのきれいな物件に仕上がっています。

たまに個人のかたが売却する物件にリフォームされたばかりの住宅がありますが、非常に物件数は少なく “リフォーム済” といえば不動産会社が売主と考えてよいでしょう。

売主が不動産会社の中古住宅は高いのか?

中古住宅の価格は高いか安いかわかりづらいものですが、販売価格をどのように決めているのか紹介します。

リフォーム済中古住宅の価格を決める計算式リフォーム済中古住宅価格=買取価格+リフォーム工事費用+買取り経費+販売利益

  • 買取価格は相場価格の約6割~5割になります
  • リフォーム工事費用は工事内容によって変わります
  • 所有権移転費用や不動産取得税などの経費を加算します
  • 販売利益は最終的な販売価格により変わりますが予定の利益率を最初に設定します

具体的な数字を設定して価格を算定するとわかりやすいでしょう。

価格の設定条件
  • 買取価格=相場価格の50%とします
  • リフォーム工事費用=400万円に設定
  • 買取り経費=40万円と仮定
  • 最低販売利益=販売価格の15%に設定
販売価格と販売利益
うえの条件にもとづき相場価格1,600万円の物件を買取りし、算出した再販売価格は1,460万円となり、販売利益は220万円。相場価格で販売できると360万円の利益になります。

売主である不動産会社は販売利益から営業経費を差引き、短期譲渡の譲渡所得税を支払った残りが純利益です。220万円の販売利益があっても手元に残る純利益はおよそ半分。

360万円の販売利益の場合でもおよそ半分の180万円が純利益として残る程度です。

では180万円の純利益が多いのか少ないかを考えてみましょう。相場価格1,600万円の物件を媒介した場合の仲介手数料は54万円、両手になったとして108万円です。

この金額から比較すると180万円はけっして高い金額ではなく、むしろ妥当な利益といえ、リフォーム済物件でも相場価格で購入できる場合は妥当な金額と判断できるでしょう。

瑕疵担保責任とは

民法では “売主は瑕疵担保責任を負う” ことが義務づけされています。2020年4月1日からは改正民法により “契約不適合責任” と変わりますが、売主はひきつづき2年間の責任を負わねばなりません。

ただし、従前の “瑕疵” と改正民法における “契約不適合” では内容が変わることと、契約不適合による「債務不履行」が債務者(この場合は売主)の責めに帰すことのできない事由による場合は、「損害賠償請求」はできないことに注意が必要です。

改正民法による不動産売買契約実務への影響については『民法改正に伴う住宅関連法の改正概要』もご覧ください。

民法改正に伴う住宅関連法の改正概要
民法改正によって住宅関連の法律も改正されます。消費者保護の面もありますし、住宅会社の負担を軽減する面もあります。120年前に制定した民法を現代の社会通念に合致したものになりそうです。 住宅関連の法律改正の内容 住宅の新築工事...

リフォーム済中古住宅は売主が不動産会社であることが多く、最低でも2年間の瑕疵担保責任もしくは契約不適合責任を売主は負います。そのため「なにか不具合や欠陥」があった場合に、売主の責任を問うことが可能です。

では、売主が個人の場合はどうなるのでしょう?

一般的に個人が売主の場合は瑕疵担保責任を無責にするか、3ヶ月程度の短い期間を設定するケースが多いのです。

その理由は売主が事業目的で不動産を売却することはなく、売却代金の使用用途も決まっており剰余資金が残ることはほとんどありません。つまりなんらかの瑕疵担保責任を負うとなっても、現実的に責任を負うだけの資力のない場合がほとんです。

また欠陥や不具合などの “瑕疵” とみなせる部分を隠して契約する、といった悪意はないとの前提があるのも理由です。

中古住宅は何年住めるのか?

築年数に古い中古住宅は「あと何年住めるのだろう? 」と不安や疑問を持つことはありませんか?
税金の計算をする為などの目的で建物には法定耐用年数が決められています。

木造 軽量鉄骨 鉄筋コンクリート造
22年 27年 47年

木造は22年の耐用年数ですが寿命はもっと長いことは皆さんご存知のように、築30年とか築40年の中古住宅が不動産ポータルサイトにたくさん掲載されています。法定耐用年数と寿命には関係がないといっていいでしょう。

では住宅の寿命を知るにはどうしたらよいのでしょうか?

住宅の寿命を知ろう

木造住宅の寿命を知るには新築された年代が大事なポイント!

住宅の耐久性を語るには断熱性能との関係を抜きにしては語れません。下に断熱性能の変遷に焦点をあてた住宅性能の変化を表にしてみました。

昭和50年度(1975) 天井、床、壁に断熱材を充填することが明記
昭和53年度(1978) 建物外周部の床、壁、天井裏に断熱材を充填
昭和54年度(1979) 旧省エネ基準告示、断熱構造化工事の仕様が決定、割増仕様で地域区分も決定
昭和55年度(1980) 基準法施行令改正(新耐震設計基準導入)、断熱構造化工事の仕様(S55年告示基準)
昭和57年度(1982) S55年告示基準一部変更
昭和61年度(1986) S55年告示基準一部変更(外気に接する床及び床下換気孔等により外気と通じている床)
昭和63年度(1988) S55年告示基準一部変更
平成4年度(1992) 新省エネ基準告示
平成6年度(1994) 断熱性能等級2相当変更
平成10年度(1998) 次世代省エネ基準告示
平成11年度(1999) 品確法制定
平成12年度(2000) 基準法施行令改正(構造強度に関する基準の見直し)、品確法施行

昭和50年度になりはじめて、住宅金融公庫の仕様書に「断熱材施工」が明記されました。それ以前は断熱材を施工する住宅はなかったことを示しています。

木造住宅の耐久性を高め長持ちさせるには、構造部材を常に乾燥した状態にすることが必要。

日本が誇る最古の木造建築物である “奈良の法隆寺” はおよそ築1300年にもなります。木造建築の長寿命を物語っていますが、高温多湿の西日本では建物の通気性がなくなると木材を腐らせ、建物の寿命を縮めることになります。

しかし昔の木造建築は通気性を保てる構造になっているので、1300年もの長寿命を可能にしているのです。

現代の木造住宅は通気性が悪い

昭和50年に断熱材の施工がおこなわれるようになり、これまでの通気性の高い建物から密閉性のある通気の悪い建物へと変化しました。この変化により木造住宅の寿命は極端に短くなったのです。

断熱材は床、外部に面する壁、外部に面する天井裏に施工しますが、すべて構造部材の間に敷き詰める「充填断熱」です。構造部材は断熱材に挟まれる状態になるので、通気性が悪くなります。

断熱材は主にグラスウールであり湿気を吸い込みやすく、構造部材の乾燥を妨げる働きをするので、夏涼しく冬は暖かい住宅を造ろうとすると寿命の短い住宅が出来上がってしまう、そんな矛盾が表面化しました。

昭和54年には「旧省エネ基準」が告示され “地域区分” が設定されて、全国を6つに区分して断熱仕様をこまかく規定するようになりました。

このころに、 “断熱化による通気性悪化の問題” を解消する「外壁通気層工法」が提案されて、少しずつですが断熱性の向上と耐久性の低下を解消する試みが始まったのです。

木造住宅の耐久性向上が期待できるのは平成12年から

新耐震設計基準」が施行されたのは昭和56年6月のこと。これ以前と以後とで住宅の耐震性能は大幅に向上しました。

大きな地震がおきても “壊れにくい” 住宅に変わったのですが、平成7年におきた阪神淡路大震災による被害状況から「新耐震設計基準」の弱点を指摘されるようになり、平成12年には建築基準法施行令が改正され、さらに耐震性能を向上させる規定が生まれたのです。

同時に「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」が制定され、構造上主要な部分の10年保証義務化により、住宅性能と施工技術に対する相対的な信頼度が高まるようになりました。

さらに平成15年には「24時間換気」が義務化されたことにより、室内から発生する湿気を外部に排出する換気性能も義務化され、湿気のたまりにくい住宅が造られるようになったのです。

昭和50年ころから現代に至る住宅の工法的な面をザックリと解説しましたが、住宅の寿命は次の3つのポイントを考えるとある程度予想できます。

  • 断熱材の充填による通気性の低下
  • 構造部材を乾燥させる工法的な工夫
  • 耐震性能を高める工法の普及

以上の観点からザックリですが、筆者が考える各年代に建てられた住宅の寿命を評価すると以下のような結果になります。

昭和50年以前
通気性が高く寿命は長いが、耐震性能は悪い、地震・台風・雪害の少ない地域の住宅は寿命が長い、ただし基礎のない住宅や、無筋コンクリート基礎など極端に耐震性能が劣る物件もある
昭和50年~昭和56年
通気性が悪く耐震性能も悪く、寿命は短い
昭和56年~平成元年
耐震性能は向上したが通気性は悪く寿命は短い
平成元年~平成12年
通気層工法の普及によりある程度寿命が長くなった
平成12年~平成15年
耐震性能が向上し通気性も高まり寿命はさらに長くなった
平成15年以降
24時間換気により通気性が確保され寿命はさらに長くなった

リフォーム済物件は内外装が一新され、住宅設備もリフォームされることが多く、リフォーム前の状態を確認することができません。天井裏や床下の点検により “外見上判断できない部分” をある程度調べることはできますが、以下の部位について確認することができません。

  • 隠れた部分の乾燥状態
  • 断熱性や気密性などの施工状態
  • 耐震に係る性能向上措置

これらは住宅の寿命に直接かかわる要素であり、リフォーム工事の際にどの程度改善されたのかを購入する人は知ることができません。

新築年代によりある程度の寿命を予測することができるので参考にしてください。

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