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家賃保証会社とクレジット会社の家賃保証サービスの違い

賃貸管理で最も重要と言える“家賃”の管理。滞納家賃の増加は賃貸事業を失敗に導き、事業の断念、物件の売却、あるいは破産申立てなど、深刻な状態に発展するキッカケになります。空室の増加も危険ですがもっと危険なのが家賃の滞納です。
家賃の滞納による経営の不安定化を防ぐ“家賃保証”の導入に際し、検討したい2種類の家賃保証サービスの解説です。

“家賃保証”とは、一括借り上げとか空室でも家賃が保証されるといったものではなく、大家さんや管理会社に代わって、入居中の家賃を確実に集金できるようにするサービスのことです。

家賃を確実に支払ってもらえる方法

家賃保証とは大家さんに対して賃借人が支払う毎月の家賃を、家賃保証会社や集金代行サービス会社が、家賃の立替や保証をすることによって、家賃が遅れることなくきちんと集金できるシステムです。

家賃保証会社の保証システム

家賃保証会社は100社以上とたいへん多く、比較検討には手間がかかります。
ここでは主要3社の保証システム特に家賃の集金と送金方法を紹介します。

  • 入居者からの家賃の集金方法
  • 大家さんや管理会社への送金方法

*紹介する内容は2019年3月の各社HPの内容にもとづきます。

日本賃貸保証

家賃保証会社として日本で初めて生まれた会社です。用途が住居用の商品について紹介しますので、事業用物件や駐車場・トランクルームに関しては、日本賃貸保証公式サイトで確認ください。

集金と送金 保証金の支払
トリオA 入居者の銀行口座から毎月27日に自動振替により、日本賃貸保証が集金します。
集金した家賃を大家さん(又は管理会社)の銀行口座へ振替日の5営業日後に送金します。
明渡しが完了して全ての債務が完了した後に支払します。
トリオB トリオAと同じです。 トリオAと同じですが、原状回復費用保証が付帯するプラン。
トリオZ
(分割型も同じ)
入居者の銀行口座から毎月27日に自動振替により、日本賃貸保証が集金します。
家賃は立替払いで、大家さん(又は管理会社)の銀行口座へ振替日の7営業日後に送金します。
送金は信託口座から行われるので、万が一の保証会社倒産の際のリスクが軽減されます。
立替払いの為、遅延があっても家賃が入金されます。

トリオAとトリオBは、家賃の滞納があった場合には保証会社が、滞納分の回収活動を行い集金できると大家さんに送金します。
家賃が回収できない場合は、契約解除と明渡しの交渉を行い、退去が完了した時に未収となっている家賃を大家さんに送金します。

トリオZは家賃の滞納があった場合でも、家賃は立替で大家さんに送金します。そして建替えた分の回収を保証会社が行い、未回収家賃が増えていくと、契約解除・明渡し交渉に進んでいきます。

どのプランも「法務コンサルティング」が付帯されており、契約解除・明渡し交渉に関しては弁護士と連携しながら進めていきます。

日本セーフティー

日本賃貸保証の次に歴史のある会社です。最新の保証内容などは日本セーフティー公式サイトで確認ください。

集金と送金 立替金の支払
滞納報告方式 家賃の集金には保証会社は関わりません。 滞納があった場合に報告し、一定期日後に大家さん(管理会社)に家賃を立替で送金します。滞納した家賃は管理会社が入居者から回収します。
集金代行方式 家賃は保証会社が自動引落により集金します。大家さんには月末までに翌月分家賃を送金します。 入居者の滞納にかかわらず毎月立替払いします。
信託方式 集金代行システムは万が一保証会社が倒産した場合には、大家さんに支払いが行われない可能性があります。保証会社が集金する家賃は銀行の「信託勘定」で分別保管し、大家さんに確実に家賃が送金されるしくみです。

どの保証方式にも、滞納による退去明け渡しに係る訴訟費用は日本セーフティーが負担する付帯サービスが付いています。

全保連

2001年に沖縄からスタートした家賃保証会社。店舗・事務所、駐車場、トランクルーム・倉庫は保証内容が変わるので、全保連公式サイトで確認ください。

集金と送金 立替金の支払
代位弁済型 家賃の集金には保証会社は関わりません。 滞納があった場合に報告し、3営業日後に大家さん(管理会社)に家賃を立替で送金します。滞納した家賃は管理会社が入居者から回収します。
立替払い型 家賃は保証会社が自動引落により集金します。大家さんには賃料支払い約定日に翌月分家賃を送金します。 入居者の滞納にかかわらず毎月立替払いします。
信託方式 集金代行システムは万が一保証会社が倒産した場合には、大家さんに支払いが行われない可能性があります。保証会社が集金する家賃は銀行の「信託勘定」で分別保管し、大家さんに確実に家賃が送金されるしくみです。

全保連の家賃保証にも、退去明け渡しに係る訴訟費用の付帯サービスが付いています。

信託方式の採用により倒産リスクは防げるが

主要3社の商品メニューを見てみると、注目されるのが“信託方式”の採用です。
家賃保証のビジネスモデルは大家さんや管理会社にとって、家賃滞納による経営の不安定リスクを取り除くものでした。特に集金代行による方式は入金管理と事故報告遅れによる入金タイムラグを防止でき、管理コストの低減に寄与するのですが、唯一リスクとして残るのが“保証会社の倒産”でした。

信託方式により倒産時の家賃未収を防ぐことが可能になり、利便性が高まったとは言えますが、倒産後の保証会社の乗り換えや、入居者に対する保証人の追加要求など、倒産の際に起こる混乱はまだまだあります。

特に事故発生中の入居者は保証会社の乗り換えができないという問題があり、大家さんや管理会社にとっては万が一の場合の対応策を考えておかねばなりません。

集金代行サービス会社の保証システム

大家さんに対して家賃を保証するサービスにはもう一つの種類があります。
上で解説したのは“保証”がメインとなっているもので、保証の方法のオプションとして家賃の集金代行や立替払いなどのサービスが追加されるようになりました。

集金代行サービス会社は“集金代行”がメインでスタートしたサービスです。
このサービスはクレジットカード会社や信販会社が行っているもので、ファイナンス機能を活かしながら大家さんや管理会社に代わって家賃の集金を行い、その中で滞納により債務不履行になった入居者の家賃について“保証あるいは立替”がオプションとして追加されたものです。

  • ジャックス
  • アプラス
  • オリコ
  • セゾン

などお馴染みのクレジット会社が名を連ねます。

家賃保証会社と比較すると、事業規模が大きく“家賃保証”専業ではない為、滞納家賃の貸し倒れによる倒産という、家賃保証会社特有のリスクは少なく、経営安定性に不安を感じる場合には、クレジットカード系の家賃保証が安心だと考えられます。

ただし入居審査においては家賃保証会社よりも厳しい審査が行われ、クレジットカードでの事故がある申込者は否認される傾向があり、入居率を高める為には、クレジット系と家賃保証系の両方をうまく使い分ける工夫が必要です。

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