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建蔽率緩和のある角地のメリットとデメリットを考えてみる

新築住宅を建てるための土地探し、お客さんからよさげな土地があったら紹介してほしいとよく頼まれることがあります。
希望の条件などをお聞きすると、いくつかの条件を言われますが必ず上がるのが“角地”です。しかも南東角地とか南西角地とか南向きの角地がかなり割合で優先順位に入ってきます。
角地は道路幅によっては建蔽率の緩和があり、建築計画の面で有利な条件となりますが、デメリットもあります。
角地のメリットとデメリットを理解して土地探しをしてほしいと思います。

住宅用地に角地を選ぶメリット

角地のメリットとしてまず挙げられるのは角地の建蔽率緩和です。
これについてはサイト内の記事「容積率の緩和と建蔽率の緩和を受けられる条件」をご覧ください。

容積率の緩和と建蔽率の緩和を受けられる条件
建築基準法や都市計画法には、住宅を建てる際のいろんな規制が定められています。 特に面積に関する規制については、専門家でなくても分かりやすい面があり、よく知られていることですが、容積率・建蔽率の緩和規定となると、いまいちよく分からな...

次に挙げられるのが

  • 開放感があり南側の角地は日当たりがよい
  • 2方向に道路があるので間取りの自由度がある
  • 転売するときに売りやすい

こんなメリットがありますが、開放感や日当たりのよさは言うまでもありません。
また角地はほしい人が多い分、転売するときに売りやすい面もあります。

間取りの自由度について意外と思われるかもしれません。このことについて少し詳しく説明します。

2方向に道路があるので間取りの自由度がある

プランニングを考える場合、日照条件や通風それから眺望なども、間取り検討の要素なのですが、日照については実際に太陽光が入ってくるかどうかではなく、有効採光面積というものが建築基準法にあります。

居室(居間、台所、食堂、寝室、書斎など)には、有効に採光が取れる窓を付けなければならないという規定があります。
そして窓などの開口部の面積は、居室の床面積の1/7以上であることが必要です。

窓があればよいというものではなく、有効に採光が取れる窓が必要なのです。

下の図のように、隣地境界線からの距離と、窓の真上にある建物上部から窓の中心までの距離の関係によって、開口部の面積がすべて“有効採光”と見なせる場合と、みなせない場合は窓面積が低減され、最悪は窓があっても有効採光とはみなされないこともあります。

有効採光面積

床面積の1/7以上の有効採光面積が無ければ、その部屋は居室とはみなされず“納戸”扱いになります。
“納戸”扱いになっても、実態としては居室として使えるのですが、極端なことをいうとすべての部屋が有効採光が取れず、すべて納戸という不思議な住宅ができあがるわけです。

このような建物を“住宅”と呼ぶか疑問があり、建築確認申請において受付されない場合もあります。

ちょっと話が長くなりましたが、隣地境界では無く道路境界であれば、住宅の場合は有効採光が取れないというケースは無く、建物を道路境界線にかなり近く建てることも可能になります。

このように2方向に道路がある角地の場合は、有効採光の面で制約を受けることがなく、その分プランニングの自由度が増します。

プランニングの自由度ではもう一つ角地のメリットがあります。

車庫や駐車スペースの位置を限定しないですむので、プランニングのしやすさは全然違います。特に北側道路では駐車スペースをいかにうまく取り込むかプランニングで苦労するのですが、角地では比較的楽にプランがまとまるものです。

意外と知らない角地のデメリット

角地はよいことばかりではありません。
道路に面する距離が長い為いろいろと不便な面もあります。

  • 塀や外構工事などの施工範囲が広く工事費が高くなる
  • 接道する道路の種類によっては交通事故や騒音など生活しづらい面が出てくる
  • 敷地面積によってはかえって使いづらいこともある

こんなことがデメリットです。

隣地境界は塀や目隠し用の樹木やフェンスなど、無くてもよい場合もありますが、道路に面する部分はアプローチ以外は閉鎖的にしておきたいものです。
しかも、ご近所の目もあるので、あまりにも貧弱なものというわけにもいきません。
ある程度の年数が経つとメンテナンスも必要になってきます。
外構って意外と費用のかかるものです。

二方に道路があるので、道路事情が変わる確率が2倍なり、交通量が増えて危険が増えるなどということは、購入時点では予想しないことです。
また、敷地の角に電柱が立っていることが多く、控え柱が邪魔になって車の進入ができないこともあります。

サイト管理人は3方道路の角地ですが、正直言って角地でない方が楽だったな~と思っています。

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