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失敗しない入居審査の仕方は「入居理由(転居理由)」を重視する

入居審査をきちんとやったはずなのに、家賃は滞納し部屋の中はゴミだらけ、大家さんからは大クレームが来る。賃貸管理会社が行う入居審査はどんなことを、どこまで審査すべきか、実際に入居審査を行ってきた体験に基づいた審査の方法を解説します。

入居申込

大家さんは空き室もなくすべての物件が満室であってほしいものです。その一方で、家賃を払わないとかトラブルを起こす入居者は勘弁してほしいと思っています。入居審査はそのような大家さんの望みにかなう人かどうかを審査します。

入居審査の基本的な項目

入居審査では次のような項目を審査します。

  • 氏名・現住所
  • 職業・年収・年齢
  • 家族・保証人
  • 入居(転居)理由
  • 運転免許証
  • 健康保険証
  • 住民票
  • 自動車車検証
  • 人間性

入居を認めるか認めないかは、入居(転居)理由から読み解く入居申込者の実像と、提出された書類や申込書に記載された内容がシックリいくかどうかです。

シックリいかない時というのはこんなことです。

  • 違和感がある
  • 不自然な印象がある
  • 申込書の内容に虚偽記載の疑いがある

入居申込をする人は初めて会う人ですし、誰か信頼のおける人からの紹介などということはありません。
本当に信用していい人物なのか、入居してから間違いを起こしたり不正な行為をしたりしないだろうかと、不安の種は尽きないのですが、“シックリ”くる人はまず問題ありません。

では、シックリこない場合とはどんなときなのでしょう

審査をしていてシックリこない理由

申込書の記載内容や提出書類はすべて事務的なもので、申込者の人間性が浮かび上がってくるものは一つもありません。
人間性や人柄を把握できる唯一のものが入居(転居)理由です。

入居理由は申込書にも記載されていることがありますが、面接時には必ずもう一度申込者本人に語ってもらいます。
本人が語ることによって理由に必然性があるのか、虚偽の理由をでっちあげていないか、何となくわかるものです。
入居理由にはその裏側に転居理由を含んでいますので、転居をしなければならない本当の理由が見えてくることもあります。

  1. 家賃が高いので安い所に移りたいという理由なのに記載している年収なら十分支払えるはず
  2. 移転すると通勤に不便になる勤務先の住所が記載されている
  3. 理由が無いのに引越し時期をやたら急いでいる

転居の本当の理由は、裁判所から契約解除の判決を言い渡され、退去命令が出ていて、やむを得ず転居しなければならなかった。

  1. 法人契約だからということで入居者の氏名を明示しない
  2. 利便性の悪い立地条件なのに駐車場使用の希望が無い

住宅として使用することは表向きで、実際には事業の認可を取る為の施設として使用する目的だったということもあります。

  1. 申込者の現住所は高級住宅地の中にある邸宅、不審に思い登記事項証明書を調べると本人所有
  2. 仕事の都合で居住地を移転するというが、氏名検索で会社経営者と判明

賃貸契約が成立したら知人を住まわせる又貸し目的だった。

これらは実際にあった“シックリ”こなかった事例です。

入居審査とは申込者を“シックリくる人とこない人に選別し”入居許諾の判断材料とすることです。

項目別の審査ポイント

氏名・現住所
氏名・現住所は本人確認情報の基本要素です。「氏名,住所」でWeb検索し、ネット上の情報を集めるのは有効な方法です。Facebookのアカウントを持つ人が増え、タイムラインを公開している人もいます。公開情報が少ない場合でも、友達の属性からある程度のことを把握することもできます。人柄や人間性を推測できるような過去のエピソードや、各種メディアやミニコミに掲載された業績などから“人となり”を知ることもあり、時には「氏名,逮捕」で犯歴を知ることもあります。
氏名や住所は重要なキーワードです。
職業・年収・年齢
家賃を毎月きちんと払える人かどうか、判断する大きなポイントがここです。知らない会社名であれば必ず勤務先を検索情報で確認します。
記載されている年収が年齢相応なものかを判断するのも大切です。
家族・保証人
保証人は第一優先は家族です。親や兄弟、時には息子や娘、オジオバや甥や姪。友人や勤務先の同僚や先輩などは要注意です。家族がいるのに保証人が家族でない場合は、もっと注意が必要。
保証人は家賃の保証ばかりでなく、長期入院や死亡時の対応、夜逃げ・失踪・逮捕・留置などによる退去明け渡しと、家族でなければ対応できない場合もあります。
保証人は印鑑証明書や運転免許証の提出によって本人確認をしますが、電話での確認も必ず行います。保証人と話をできる唯一のチャンスです。ここで「保証人の意味を理解して引受けた」のか「形式だけで引き受けた」のかを確認しておかなければなりません。仮に後者だとすると、再度申込者及び保証人に対して、“連帯保証人”の意味や義務を説明しなければなりません。
入居(転居)理由
冒頭に書いたように“入居理由”が最も重要なポイントです。申込者に係る様々な事情を把握すると、入居理由が必然性のあるものか不自然なものかが見えてきます。不自然なものと感じた場合は納得いくまで審査を継続し、最終的には入居を断ることも考えなければなりません。
運転免許証
申込者の本人確認の為に自動車運転免許証を提示してもらいます。承諾を得てコピーを保存しますが、免許証の番号に注目します。12桁の番号の末尾は普通[0]になります。末尾の数字は免許証を再交付した場合に1とか2とか増えていきます。再交付は紛失などが理由になりますが、大切な免許証を紛失することは自己管理のできない人かもしれません。こんなことから申込者の人柄を見抜くこともできます。
住民票
住民票は申込時のものを提出してもらいますが、「本籍」が記載されているものを提出してもらいます。住民票の確認のポイントは前住所と現住所への転入日です。以前はどこに住んでいたのか、そして現在の住所へいつ引越ししたのか、その理由などを面接の時に質問して、今回の入居理由の必然性を読み解きます。
自動車車検証
駐車場使用をする場合は車検証の写しを提出してもらうので、入居審査の時点で提出してもらいます。車検証から車種や車両のサイズが分かるので、駐車スペースの配置に問題がないか事前に確認できることと、車種からある程度人柄を推測することもできます。
人間性
入居した後にトラブルが起きるのは最も避けたいものです。戸建であれば近隣住民との関係とか、共同住宅であれば隣室や上下室との騒音などがトラブルの原因になることもあります。ゴミの分別の仕方なども大家さんや管理会社の悩みの種です。
ルールを守って生活をしてくれる人かどうか、人間性・人柄によります。
問題がありそうだと感じる場合は入居を断ることも必要です。

ここまでの審査を行って、どうもシックリしないな~と感じるときは、入居を断る方向で考えるのですが、どうしても入居を認めたい場合もあります。

  • 空室が多くできれば入居させたい
  • 入居申込者に懇願される

このような時には家賃保証会社の利用を検討します。

家賃保証会社とは

家賃保証会社は賃貸借契約を締結する入居者本人との保証委託契約により、賃貸人との間で締結する賃貸借契約の連帯保証人となります。

家賃保証会社が具体的に担う役割は次のようなことです。

  • 入居者が賃料の支払いを遅延した場合に、代わって大家さんや管理会社に賃料を支払う
  • 保証契約内容によっては、毎月の賃料を保証会社が立替払いをする方法もある
  • 入居者が賃料の支払いを数ヶ月分遅延し、民事訴訟をおこす時の弁護士の手配や費用の負担
  • 退去時の修繕費用を入居者が負担しない場合に代わって負担する

*保証委託契約内容によって変わる場合があります。

保証会社はこのようなことを業務としていますので、保証委託契約に際しては、入居審査以上の厳しい審査を行います。

  • 過去の滞納履歴
  • 信用情報機関への照会
  • その他、大家さんや管理会社では調査できない内容についても審査を行う

家賃保証会社の厳しい審査が通ると、入居を認める条件の一つはクリアしますが、保証会社に加えて連帯保証人を立ててもらうことは必要です。
何故なら、家族・保証人のところで書いたように、「長期入院や死亡時の対応、夜逃げ・失踪・逮捕・留置などによる退去明け渡し」については家族以外では難しいからです。

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「家賃保証会社とクレジット会社の家賃保証サービスの違い」も参考になります。

家賃保証会社とクレジット会社の家賃保証サービスの違い
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