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宅建業者に義務付けられる手付金等の保全措置は工事完成前と工事完成後で異なる

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手付金等の保全措置は宅建業法第41条に定められており、売主である宅建業者は手付金や中間金等を買主から受取るには、保全措置をあらかじめ講じる必要があります。
宅建試験においても「保全措置」に関わる問題は、必ず出題される傾向が高い重要なポイントです。

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手付金等の保全措置とは

手付金とは、一般に売買契約の証として支払いますが、売買契約をキャンセルする際の違約金としての性格もあります。不動産の引渡しを受けるまでの期間に、受取った宅建業者の倒産などにより返還されないような事態を防ぐため、第三者が安全に保管する仕組みを「保全措置」と言います。

売主である宅建業者が保全措置を講ずるのは、手付金や内金または中間金など引渡し時の残代金以外に、引渡し前に受取る金銭を言います。保全措置の具体的な方法としては次の3種類になります。

  1. 銀行等との保証委託契約に基づく保証
  2. 保険会社との保証保険契約に基づく保証
  3. 国土交通大臣が指定した保管機関による保管(完成物件の場合のみ)

保全措置は売主が宅建業者で、買主が宅建業者ではない場合に必要ですが、次の場合は保全措置を講じなくてもよいとされています。

  • 工事完了前の宅地や建物は、代金の5%以下または手付金等の金額が1,000万円以下
  • 工事完了後の宅地や建物は、代金の10%以下または手付金等の金額が1,000万円以下
  • 手付金等の受領時点で所有権移転登記が為された場合

令和6年[問34]の保全措置に関する出題事例

令和6年の宅建試験に出題された「手付金等の保全措置」に関わる問題は、4つの記述の中から誤っている回答を選択する問題でした。各記述について解説すると次のようになります。

  1. 手付金等の保全措置に関することは重要事項説明書に記載し説明しなければならないが、法37条書面(売買契約書)に記載する必要はないので[正解]
  2. 完成した土地・建物の売買で、売主は保全措置の必要が無い手付金を受領した後に中間金を受領する場合、手付金と中間金の合計が売買代金の10%を超えると保全措置が必要になるので[正解]
  3. 建物が未完成の状態で、売買代金の5%を超える手付金を受領するには保全措置が必要なので[誤り]
  4. 引渡し前に売買代金の50%を中間金として支払う契約になっていた場合、中間金支払い時点で保全措置が講じられていなければ、買主は中間金の支払いを拒否できるので[正解]

以上のとおり、令和6年の宅建試験[問34]の答えは「3」となります。

令和5年[問39]の保全措置に関する出題事例

令和5年にも「手付金等の保全措置」に関する出題があり、4つの記述の中から正しい回答を選択する問題でした。各記述について解説すると次のようになります。

  1. 手付金の保全措置は手付金の受領後に講ずればよいと記述されており[誤り]
  2. 保証保険契約による保全の期間は、保証保険契約の成立から取引する物件の引渡しまでになるので[正解]
  3. 保証保険契約による保険証券は買主に交付しなければならないので[誤り]
  4. 保険証券の交付は買主の承諾があれば電磁的方法でよく[誤り]

以上のように令和5年[問39]の保全措置に関する問題の答えは「2」となります。

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