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基礎工事の管理

基礎工事の工程は次のように行われます。
遣り方・墨出し・杭工事・地盤改良・砕石地業・捨コンクリート・ベースコンクリート・鉄筋加工組立・型枠・コンクリート打設

遣り方・墨出し

地面上に建物の位置を示すための仮設工事です。

【解説】
確認するポイントは寸法です。

杭工事・地盤改良工事

地耐力が弱く杭工事や地盤改良工事が必要となるケースは、半分以上あります。
必ず必要な工事と考えておく方が無難です。

地盤調査によっておおよその地耐力が算出されます。住宅の場合は、杭や地盤改良の深さが地耐力によって変わります。
本数や箇所数は、間隔が決まっていますので、同じ規模の住宅であれば同じ本数にほぼなります。
間隔は1,800㎜前後が目安です。間隔を最大広げても2,250㎜となります。
図面の中に、杭伏図がありますので確認しましょう。

【解説】
確認するポイントは間隔と深さです。
金額は深さと本数で決まりますが、大事なのは間隔です。

根伐り

地面を掘ることを根伐りといいます。基礎の形式によって堀方が変わります。
布基礎の場合は布堀、べた基礎の場合は総堀となります。
住宅の場合のべた基礎は、地面上にべた部分が乗っかるような形になりますので、実際にはほとんど掘ることはありません。
首都圏では、土を処分する費用が非常に高いので、掘る土の量を出来るだけ減らすように工夫しています。

【解説】
確認するポイントは深さです。
特に寒冷地では、凍結深度というものがあります。凍結深度は、冬の寒冷期に地面の凍結によって建物が持ち上がることを防ぐ為、凍結のしない深さまで掘り、基礎を作ります。
*凍結によって建物が持ち上がることを凍上といいます。

砕石地業

基礎に伝わった上からの力を地盤に伝える為に、土を掘った底の部分を締め固め、砕石を入れて填圧します。
昔は割栗地業と言われ、10~15センチぐらいの大きめな石を立てて敷き並べ、廻りを砂利で埋めて締め固めたのですが、現在は石が手に入らず、砕石を使用しています。

【解説】
確認するポイントは填圧の仕方です。
きちんと締め固められたかどうかが大事なことです。

捨コンクリート

砕石の上に、厚さ3センチ程度のコンクリートを打設します。
目的は、型枠設置のベースにするためと、基礎の位置を示す為に墨出しをしますが、墨がはっきり見えるようにする為です。
布基礎の場合には、省かれることもあります。

【解説】
仮設工事的な意味合いのある工事ですので、あまり重要ではありません。
それよりも、捨コンクリート上に描かれた、墨の方が大事です。

鉄筋加工・組立

鉄筋コンクリートの最も大事な工程です。
コンクリートは圧縮力、つまり上から押される力には強いのですが、曲げたり引っ張るという力には極めて弱い材料です。
コンクリートの中に鉄筋を入れることによって、曲げや引張にも強くすることが出来ます。
曲げや引張の力は、地震の時に発生する力です。

設計図では、矩計図に断面が描かれますので、その断面に鉄筋の太さや間隔が書かれています。
例えば「D-13」という記号は、異形鉄筋で直径が13ミリの鉄筋を表しています。
@250とは、250㎜間隔で配置します、という意味です。

ベースコンクリート

布基礎の場合には、ベース部分のコンクリートを先に打設します。それから、型枠を組立てて立ち上がり部分のコンクリートを打設します。
ベースコンクリートの大事なポイントは、配筋(鉄筋の配置)ももちろんですが、ベースの巾です。
ベースの巾が所定の巾になっていることによって、地盤にきちんと力を伝えることが出来ます。
通常は、ベースの巾は45センチ以上となっています。
ベース部分は、土に隠れる部分ですので、必ず確認しましょう。

型 枠

型枠は基礎の巾や高さを正確に作る為に施行するものです。
型枠用の合板を使用したり、鋼製(メタルフレーム)の既製品を組立て作ります。
コンクリート打設後は、解体して型枠材は再利用します。
型枠が組立あがると、基礎の形状が見た目にも分かるようになります。
寸法の確認を再度行って下さい。

コンクリート打設

基礎工事の最後の工程です。コンクリートはコンクリート工場から出荷される、レディミクストコンクリートを使用します。
コンクリートの性能値は、強度・流動性を指定します。
コンクリート強度は4週間後に発生する強度のことをいいます。fc=210 スランプ=18~21が一般的です。
スランプは流動性を表す性能値ですが、出来るだけ低い方が水密性の高いコンクリートを作ることが出来ます。

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